タレもアルヨ言わないアルヨ
昨日の記事内の「太極拳教えるアルヨ」という一文で、眠っていた積年の疑問が俄かにリバイバルしてしまいました。
実際に日本にいらっしゃる中国人の方と話してても、語尾に「アルヨ」とかつける人は誰もいないんですよね。
従って、これは中国人をより中国人チックに表現するために日本人が勝手に作り上げた中国人のイメージなのかな、と。そんなふうに考えてました。
じゃあ、一体誰が最初に「アルヨ」を提唱したのか。言いだしっぺは誰なのかよ。
と、ソレがずっと気になってたんですね。
しかし便利な世の中になったものでね、ネット検索を駆使すれば少々マニアックな疑問でも、それを解明しようと目論見実際に解明している人が最低でも一人くらいは引っ掛かるんですよ、大抵の場合。
で、インターネットを手に入れてから思い出したように何度かネットで検索をかけてみたんですが、これについては、同じような疑問を抱いている人が沢山いるという事はわかったものの、実際にその明確な答えを知っている人は誰もいないようで、謎は一向に解明されなかったんですね。
そういうワケで、本日、またしてもそれが気になりだして止まらなくなって、久し振りに検索をかけてみました。『中国人アルヨ』で 笑(google:中国人アルヨ)
そしたら、どうですかアータ!
なんと、これを見事に解明していらっしゃる方がおるではありませんか。
現在の中国の東北部が「満州国」と呼ばれていた時代(1930年〜1940年頃)、満州では、日本語教育が行われました。
そんな中、効率よく日本語を普及させるために「簡易日本語」が考え出されたんだそうです。簡易日本語は、中国人が覚えやすいように簡略化された日本語で、「です」「ます」などを省いて、全て「ある」にしてしまい、複雑な「は」、「に」なんかを省略してしまうものです。例えば、私 は 中国人 です。 → 私 中国人 ある。
私 は 学校 に 行き ます。 → 私 学校 行く ある。
Quoted from:ぐ-すか・ぶ-すか中国大冒険!
素晴らしいです。実に合理的で納得のいく解説です。
嗚呼!長い長い迷路を抜けて今、我々はその答えに辿り着いたのであります!真実をゲットしたのであります。
つまり、「アルヨ」と言う中国人は、実際に存在した事になりますね。ただそれは簡易日本語教育を受けた少なくとも現在70歳以上の方に限られ、そういった年代の中国人と触れ合う機会の希少性ゆえに我々現代人は「アルヨ」とかいう中国人は実際には存在しないと思い込んでいたに過ぎないのであります。
しかし、かつては存在していたものの、そう遠くない未来、「アルヨ」という日本語を喋る中国人はいなくなってしまう、いや、もう既にいないのかもしれませんね。