アスベストが降る日

めっきり涼しくなって来ましたね。
四季の中で秋が一番好きなんですが、しかし最近は異常気象に拍車がかかったせいか日本から春と秋がなくなりつつありますね。
この急激な温度変化に体がついて行けず非常にダルいですね。

いまだ夕飯は夏みたいなモノ食ってます。

アオリを薄く短冊のように切って、刻んだオクラと和えただけのモノです。これに馬路村のゆずぽんをかけていただきます。

ちなみに、イカは非常にコレステロールが高いです。なので必ず一緒に納豆を食べます。ネバネバとネバネバで、それだけで何か腹一杯になって他のオカズが食えません 笑



さて、我が家には玄関を出てすぐ横に物置のようなスペースがあります。中には給湯のボイラーが置かれているので年中蒸し暑くて、この季節に中でゴソゴソしようなどとはとても思えないんですが鍵も掛るので冬は灯油のポリ缶を置いてここで給油したりしてます。寒くないしお部屋も灯油臭くならないし重宝してます。
あとは、不燃ゴミを一時的に格納したり、殿下が外で使う玩具やガーデニング用品などを収納しております。

先日、不燃ゴミの前日にこの中に格納してあったゴミを出して台車に乗せて翌朝すぐに出せるように準備いていた時の事。倉庫に入るとやけに地面に埃のようなゴミのような何かが散らばっているのに気付きました。殿下の玩具も置いてあるおかげで隣近所の子らと一緒になってしょっちゅう出たり入ったりするのでその時散らかしたんだろうなとか、クソがっとか思いながらホウキとチリトリでゴミを掃き集めましたよ。それにしてもこれは何か、布や紙のようなモノが細切れにちぎれたような、発生する心当たりが全くないゴミです。

埃でもないし、ちぎれたティッシュとかでもなさそうだし。紙?布?フェルト?マジでこれ、一体何だろう?

普段は多少不思議でもゴミとか、特にワケのわかんねー物体は絶対触らないんですがね、何故かこの時はその疑問を抑えられなくてそのゴミを一つ、指で摘んでみました。

なんと、それはゴキブリでした


ウソですが 笑


何でしょうか、パッと触ったカンジは綿か何かのような感触ですが、でも綿にしては硬くてザリザリゴワゴワしています。

その瞬間、おでの背中を冷たいモノが走りましたよ、ザワザワッと。

この物体とよく似たモノをおでは過去に触った事があります。

ハッとなって天井を見上げてみると、天井の隅のほうにこのゴミと全く同じ物体がこんもりと吹き付けられて貼り付いておるではないですか!


これは、アスベストだよ!


こんもりと吹き付けられている真ん中の辺りが1箇所、何者かの手によってごっそりと剥がされた形跡があります。


しばし呆然とします。

そう言えば少し前に、夕方外で遊んでいた殿下が「一緒に遊びよった小学生のお兄ちゃんが倉庫の天井を棒でガリガリってやって倉庫が埃だらけになったき、掃除するきホウキ貸して」とか言ってきた事がありました。その天井ガリガリは、まさにコレの事だろう。


殿下は、吸い込んだのか?

なんて問うまでもない。アスベストは少しの風でもかなり広範囲に渡って大気中に飛散する。その場にいたのであればほぼ間違いなく吸い込んでいるハズだ。嗚呼!


最近になって石綿被害がやたらと騒がれているのでもう皆さんご存知かとは思いますが、アスベストは一度でも吸い込めば確実に肺を蝕むというシロモノです。
一般的にアスベストを初めて吸い込んだ時から発病までの潜伏期間は約30年と言われております。しかし過去には約10年程度で発病した症例もあり、必ず30年の猶予がある、というワケではない。
そして、吸い込んだ量によって発症する病気が異なりはするが、少量だろうが一度吸い込んでしまったら必ず何らかの被害が現れると言われている。1回ほんのちょっと吸い込んだだけだから大丈夫なんて事はないのだ。


もうまっつぁおです。その夜は、その事で頭がいっぱいで一睡もできませんでしたよ。


殿下が、殿下がアスベストを吸い込んだ。嗚呼、嗚呼。それにしてもここは公営住宅なのに、何故市はこんなモノを堂々と放置しているのかよ。いや待てよ、最近になってこれだけアスベストが騒がれ出したら間違いなく問い合わせの1件や2件は殺到しているハズ。もしこれがアスベストなら、すぐに撤去というワケにはいかなくても必ず自治会を介してでも住民に即何らかの通達があるハズだよ。って事はもしかしたらアスベストじゃないのかも。・・・・・・・・他に何があるって言うんだよ、わからねーよ、知らねーよ、教えてよ!ああちくしょう眠れないじゃないか、明日不燃ゴミで朝早いってのに!


翌朝、市に問い合わせをする気マンマンだったのですが、会社で公営住宅の施工を担当してる技師のオジサンを見て「あ、このオジサンに聞けば知ってるかも」と思って経緯を説明して聞いてみました。


オジサン「それはグラスファイバーやろ」


ぐらすふぁい婆?ナニソレ?


なんだか、『ふぁ爺』と相性がよさそうだ。

結局そのオジサンの話によると、ここ10年くらいに建てられた建物には石綿は使われていないと見て間違いないとか。そう言えばアスベストってもっときちゃないドドメ色だったような気がするな。

よかった、アスベストじゃなくてヨカッタよ!


オジサン「でも、それも体にはよくないと思うけど」


じゃあ意味ないじゃん!全然意味ないじゃん!



幸いにもこの時吸い込んだのがアスベストではなかったとしても、おでが小中学生の頃から建っているアパートやマンション、特に1階部分が駐車場として使用されている建物は駐車場の天井部分に吹き付けられたアスベストがいまだ剥き出しになっている所も少なくない。強力なトコなんかは剥き出しになってる鉄筋の柱にまでアスベストが吹き付けてある。そこは別に吹き付けなくても燃えないと思うんだけど、何故吹き付けているのか理解できない。単に余ったから豪快に吹き付けたとか?笑
話がちょっと逸れてしまいましたが、この先、殿下がクソガキと呼びたくなるような小学生になった時にいつそれを棒切れなんかでガリガリやっちゃわないとも限らないワケだ。アスベストの不安は消えたワケではない。

意外と身近にあるアスベスト。昔は蚊取り線香を置くヤツの下に敷いてあるアレもアスベストだったんですよね。今は違うだろうけど。

ちなみに、おでは天井に剥き出しのアスベストがギッシリと貼り付いている高校に通っていて、教職員から「吸い込んだら肺がんになるから気を付けるように」と注意は受けていましたが、相手は人生で最もハジけちゃってる高校生っすよ?誰もその危険性について積極的に知ろうなんて思ってなかったしそれほど深刻に捉えてなくてね、当然それが嫌な剥がれ方をしている部分も多々あったワケで 笑

まあ、十中八九おでは高校生活の中でアスベストを吸い込んでいると思われます。よって、このトシになった今、いつ中皮腫に侵されてもおかしくないワケです。
怖いですよね。


でも、もっと怖い話がありますよ 笑


統計によると、

アスベストを吸った事がありタバコを吸わない人の肺がんによる死亡率より、アスベストを吸った事がなくタバコを吸う人の肺がんによる死亡率の方が遙かに高いんですよね。
さらに、アスベストを吸った事がありタバコを吸う人の肺がんによる死亡率は、アスベストを吸った事がなくタバコを吸う人のソレのおよそ2倍の確率となってます。

ビックリですね。タバコってアスベストよりもずっと怖いですね。
まあ、タバコの場合は、今まで吸ってたとしても吸うのをやめればある程度回復するにはしますし、飽くまでこの統計は『肺がんによる死亡率』で中皮腫アスベスト肺は数に入ってないと思われるので何とも言えませんがね。


アスベストはもっと早くに国が規制をすべきだったとおでも思います。でも、タバコなんて恐ろしいものは早く法律で禁止してしまえ、って思えないのは何故なんでしょうね 笑

大体、塩化ビニールの規制やCO2の削減にしてもそうだけど、日本という国はほんとに利益優先の政治が行われているので『何かを規制する』という方面の対応は非常に遅いです。そのほとんどがもはや手遅れという段階になるまで有耶無耶にして議論すらしようとしない姿勢なワケです。

我々が知らないだけで、こんな恐怖は他にも身近に沢山あるのかもしれないって事です。


そんな連中の一体誰に投票すればいいと言うんだよ。選挙権なんかあってないようなモノなんだ。

どうせ、おで中皮腫で死ぬんだし 笑