君よバナナを食せ

やっと試験が終わり全ての結果が出揃いました。

おでは小学校時代からずっと、どちらかと言えば勉強のほとんどは授業を聞いて理解記憶するタチで家では宿題以外の勉強はほとんどしない人だったのですが、さすがに今回は授業を聞いてある程度まで理解できていても自主学習しないワケにはいきませんでしたね。なにしろ憶える事が多いのなんのって。

試験前の1週間は買ってしまった小説3冊を一気に読んで更にもう1冊買って読んでしまったりと意志の弱さを遺憾なく発揮しつつも授業で習った範囲をパソ子でザッとまとめてヤマを張り、試験中は家に帰って午後に3〜4時間・風呂上りに30分・朝起きて30分と、まあおでの30余年の歴史の中でこれほど勉強したのはたぶん生まれて初めてです。
せっかくそんなふうに勉強しても肝心の試験中に脳が働いていなければその大半が徒労に終わってしまいますのでね、憶えた事を試験で最大限引き出すためにはやはり充分な睡眠時間と試験直前のバナナが欠かせません。割と妙齢の学生が多いので、今回その点で上手くテスト勉強の成果を発揮できなかった人も結構いそうなカンジがします。
脳のエネルギーとなるのは糖だけであるという事は広く知られているようで、頭を働かせたい時にチョコや飴を食べたりしてる人は結構いるようです。最近は固形のブドウ糖なるものまで販売されていて、単糖なので甘味はほとんどありませんが一見すると角砂糖のようなシロモノです。
しかし、実際には糖がエネルギーとして脳に到達するためにはビタミンB1カリウムなどの助けが必要不可欠なのでショ糖やブドウ糖のみを摂取しても上手に脳のエネルギーにできているかは微妙です。
確かに糖質は脳に限らず身体に必要なエネルギーなので血糖が低下している時にチョコや飴などを食すと血糖が上昇し一時的に元気が出るので何となく何かが活性化しているような気がするにはしますがね、別に脳が活性化してるワケじゃなかったり。

その点バナナは豊富な糖質の他にそれらのミネラルもしっかり含んでいるので食後15分程度で糖が脳のエネルギーとして吸収され始め、その効果は2時間近く持続するので運動前や勉強前に最適な食品とされています。ただし、調子に乗って食べ過ぎれば肥満の原因にもなりますし、腎機能が低下し高カリウム血症に陥りやすい方にはオススメできませんけれども。

そのバナナが功を奏したのか結果としては自己平均90オーバーとかなり好成績だったように思います。15教科中4教科が100点で半数の教科が99点〜96点という1問ミスっぽい点数だったので逆に残念なカンジがしないでもないですが、1教科リアルに残念な点数の教科があった事を除いては上々な結果と言えると思います。取り敢えず赤点でさえなければ何点だろうが同じです。本当に、バナナ様様です。


しかしそうなったらそうなったで沢山落としてしまった人達の再試験対策に協力せざるを得ないような状況になってきます。
どうせ夏休み明けにまたすぐ試験があるので自分にとってもプラスになるからそれはそれでいいんですが、もともと人に教えたりするのが得意ではないので「教えて」と言っておきながらヒトの説明を最後まで聞かないタイプの人には何も教えたくなくなってしまいますし、100%理解してるワケでもないのに「あー、そこはねぇ」と横からチャチャ入れてくる人とかいるとイラッとします。いっそ最後まで責任持って全部教えてあげてくれよ、とw

まあ、おでのように気が短くて心が狭い人間はヒトに何かを教えるのには向いてません。それでなくても、一部の教科に関してはおでも次回はヤバイかもしれないという思いがあるのでヒトのお世話を焼いてる場合ではなかったりします。

いくらバナナを食べてても元より憶えてないものは思い出しようがないし理解できていないものはわかりようがありません。従って普段授業を聞いてて「オマエの話はさっぱりプーだよ全く」なカンジでなおかつ教科書読むだけでは対応しきれないような教科は答案用紙に突っ伏して「これは、やってもうたっぽい」と途方に暮れていたような按配です。案の定蓋を開けてみればクラス平均=赤点ギリギリラインという有様で、よっぽど設問が難しいかそれでなければ教え方が相当悪い、というのが絵に描いたように反映された結果になってました。
その教科に関しては今回はたまたま配点がラッキーだったのか何なのか自己採点した結果より20点くらい多く得点してて事無きを得ましたが、いまだに何故あれが赤点じゃなかったのか腑に落ちませんし逆に全く危険視していなかったノーマークの教科がまさかの大気圏突入寸前みたいな結果で目が点になったような次第です。

一応前述の残念な先生も生徒どもの不出来さに甚く落胆したようで「そりゃそうだろう、みんな教科書に赤線引くだけで誰一人としてノートもとってないしな」みたいな不平を述べておられましたが、皆一様に「え?ノートに何か書くような授業とか、やったっけ?」という表情でお互いに顔を見合すばかりであります。

おではそれほど頭が良くないとしても決してアッパラパーではないと自負していますが、教科書に書いてある内容を一項目ツラツラ〜と一本調子で読んで区切りに「ま、これはどうでもええわ」とか「うん、これは覚えといた方がええかな」とか「こんなん今時やってないけど」などとボソっと吐き捨てまた次の項目を読み始め、みたいな事が小一時間延々と繰り返される授業で一体いつ何をノートに書けばいいのか、正直全然わかりません。全くもってわかりません。
先生が話してる内容をメモすると言うのであればそれは即ち教科書の内容を丸写し、あるいは要約する事を意味します。しかも、その項目を読み終わるまでそれが重要なのかどうでもいい事なのかはわからないわけですから、どうせ丸写しするなら「これは大事」って言ってたとこだけ印つけといて後で書き写した方が講義の聞き漏らしもなく合理的に決まっている。と言うか、教科書丸写ししてなんとかなるなら最初から先生は必要ない気がする、普通に。

そんな不思議顔の我々に先生はご自身の大学時代を振り返り「頭のいいヤツは教授の話を聴きながら上手い事まとめてノートに書いてた」と仰いました。
それは話の内容にもよるんじゃないだろうか朗読は講義に入るんだろうかバナナは早弁に入るんだろうかなどという思いが頭をよぎりつつも、我々超バカですので勝手極まりないとは存じながらもなにとぞ頭のいい先生に要点をまとめていただきたい所存です、と。そんな気持ちで胸がいっぱいです。

その日の授業はかなり本気で、シャーペンを堅く握り締めて力一杯拝聴してみましたが、わかった事と言えば今日は教科書のココからココまでをザザッと読んだなということだけで結局一文字もノートに書くに至りませんでした。本気でヤバイです。

今度は、授業の15分前にバナナを食べてみようと思います。